【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 Armが機械学習専用プロセッサ「Arm ML」を投入へ
Armがついにマシンラーニング(ML:機械学習)専用プロセッサのIPを正式にリリースする。Armの「Arm MLプロセッサ(Machine Learning Processor)」は、最近、各社から次々に登場している「ニューラルネットワークプロセッサ(NPU)」と同じく、ニューラルネットワーク(Neural Network:NN)を低電力かつ高パフォーマンスに実行する。CPUやGPU、DSPの拡張ではなく、最初からML処理専用に設計された専用アーキテクチャだ。Armは、Arm MLを投入することを、今年(2018年)2月に発表していたが、いよいよ技術的な詳細を明らかにした。
・CNNの画像認識に適したアーキテクチャを取っているが、RNNやLSTMなどほかのネットワークモデルにも対応できる柔軟性を持つ
・電力効率を上げるため、データ精度はINT8のみとしており、浮動小数点演算はサポートしない
・プルーニング(Pruning:剪定)にハードウェアで対応
・2018年中盤にRTLの提供開始、チップの登場は2019年の見込み
・Object Detection専用のプロセッサも別途リリース(Full HDの60フレームの動画の中の群衆から、リアルタイムで個々の顔部分を検知するといった処理が可能)