日本のお家芸とも言われたモノづくりが今危機的状況にある、と私は感じています。
私は15年間様々な業種・業界の組み込み機器開発に携わってきましたが、現在の危機的状況を「どげんかせないかん!」と思案しています。そこで今回この日本の状況を、私が体験したドキュメンタリーとして執筆させていただきました。
私は昔から家電製品が大好きでした。大学生時代の遠距離恋愛の時などは、いつでもどこでも直接相手に言葉を伝えられる「ポケベル」や「携帯電話」は心強い味方でした。相手の家に電話すると親が出るかもしれないと思い、ビクビクしちゃいますからね…。
あれから携帯電話はポケベルのショートメッセージ・ホームページ閲覧などの機能を吸収しスマートフォンとなり、さらに便利な通信機器へと進化を続けています。今となっては家電に疎い(テレビとDVDプレイヤーの接続を自分一人でできない)人ですら、スマートフォンを所持している時代です。もちろん今の私もスマートフォンの恩恵を受けている一人です。
私たちの生活に密着しているスマートフォンは、日本や海外の様々な企業が、一年に一度ぐらいのペースで新製品を市場に送り出しています。インターネット上では「次に発売される機種は画面が折りたためるようになるんじゃないか!?」「もっと薄くなるんじゃないか!?」「キーボードや画面が映写式になるんじゃないか!?」など、製造メーカーが何も発表していないにも関わらず、どこまでが真実なのか分からない“うわさ”が溢れ、スマートフォンの注目度の高さがうかがい知れます。
しかしながら、よくよく”うわさ”の情報を読んでみると、日本製スマートフォンに対しての記述がほとんどなく、海外製に関するものが大部分を占めています。皆が日本製スマートフォンを見てもワクワクしない欲しいと思わない、ことが原因の一つなのではないかと私は考えています。
なぜそのような状況になってしまったのでしょうか…?そこには日本の保守的な組み込み機器開発のスタイルと関係があるのではないでしょうか。
私が人生で最初にかかわった「組み込み機器開発(通信ドライバを担当)」のお話をさせていただきます。
大学時代、私は情報処理学科に在籍しIT関連を学んでいました。
その流れもあって富士ソフトに入社し、組み込み開発をすることになったのですが…、開発機器で利用する通信規格を選ぶ際、ユーザー目線で見ればもっと良いモノがあるのは明らかだったにも関わらず、過去に使用していた信頼性の高い通信規格(当時、既に枯れている技術)を選択しなければならないという出来事がありました。作り手側の都合で選定されたのです。
もちろんユーザーにとって最高の機器であっても、コストが見合わない・リスクがある場合には商売にできません。ただ、モノづくりに燃えていた新米の私にとって、自分が最高だと思える機器を商品化できなかったということは、悔しさ以外の何ものでもありませんでした。
その後、私は様々な業種・業界の組み込み機器開発に携わっていきます。
その中で私が感じたことは、日本の製造メーカーは、リスクを気にして成功実績のある技術ばかりを採用し、”無難な製品”を安全に作り上げることに注力している…ということです。
海外の製造メーカーは、自社の研究開発により作り上げた独自技術を活かし、また世界中の企業が持つ優れた技術を組み合わせて、買い手がワクワクするような魅力的な製品を世界中に販売しています。そして、そこで得た利益でさらに優れた技術を研究・開発しています。
日本で製造されている”無難な製品”では、オリジナリティに欠けるため、商品価格を上げることができません。また、世界に対して販売していくという点においても、言葉や文化の違いがあるため、結果的に利益を確保しにくく、研究開発にもお金を投資できない、という状況になっていると思われます。
この状況に対し、「様々な業界で組み込み機器開発の実績がある『富士ソフト』だからこそ可能なことがあるのでは!」と私は立ち上がりました!
今の日本の製造メーカーが抱える問題は、以下の2点だと思っています。
①世界中に点在する優れた技術を見つけられない
②それらを安心して採用できない
これに対して、富士ソフトはアメリカ圏・アジア圏に拠点を設置し、世界中でビジネスを行う海外企業と積極的なコネクションを構築しています。そのため富士ソフトは、世界中の優れた最先端の技術を見つけることができるのです。
当社が見つけてきた優れた技術は、「組市.com(https://www.kumi1.com)」というECサイトでリアルタイムに掲載・更新されています。ECサイトなので、詳しい情報の閲覧や製品の購入が可能です。
また購入後も、約2000社の様々な業種・業態の組み込み開発に携わってきた経験を生かし、「組み込み機器に搭載する際の技術的なサポート」「組み込み機器の商品化までのサポート」をいたしております。
さぁあなたも、既に誰かが実現した組み込み機器を作るのではなく、自分自身が自信を持ってオススメできる組み込み機器を作りませんか!?