KUMICO

COLUMN

[シリコンバレー駐在員便り] 農業大国アメリカ

KUMICOをご覧の皆さまこんにちは。Derekです。
シリコンバレーでは晴天が続く季節となりました。特に7月は数年に1度しか雨が降らないとのこと。
毎日いい天気で清々しいのですが、お肌の乾燥が気になるお年頃。
今回はそんな天気の影響が大きい農業のお話しです。

・とにかく土地がある

ご存知の通り、アメリカは世界有数の農業大国です。特にとうもろこし、大豆、小麦の生産が盛んでとうもろこしと大豆は世界第1位の生産量です。(FAO:2014年)

また、アメリカの農業は適地適作であり、雨の少ないここシリコンバレー周辺でもたくさんの農場を見かけます。そしてとにかく広い。車で走っていても端から端まで数分かはかかりそうな広さ。

さすがアメリカは土地があるなぁと感心する半面、いつも思うのは、この広さの農場をどうやって管理しているんだろう、どうやって収穫するんだろう。ということです。
そんな中、先日「Internet of Things World 2018」という展示会に参加した時の話です。

・農業とIoT

写真Internet of Things World 2018シリコンバレーでもIoTはホットなトピックとなっており、各地で展示会やカンファレンスが行われています。

最近、IoT展示会でよく見かけるのがドローン。用途は写真を撮ったり、ビルや設備の監視、管理など人間の目の代わりになるサービスもありますが、特に目につくようになってきたのが農業向け。

温度や湿度など各種センサーを組み合わせた農業用プラットフォームは日本でもあるかと思いますが前述のようにアメリカはとにかく農地が広い。センサーをくまなく配置するには無理がありコストもかかる。

そこで登場するのがドローン。ドローンは広大な土地を上空から監視することができ、今では様々なセンサーを組み合わせることにより、農作物の生育状況や栄養状態、土壌の水分量や雑草の有無などが分かります。
さらに農薬の散布にも使え、まさにアメリカの農業に適したソリューションと言えます。

・そしてAIの登場

ドローンの自動飛行にAIが用いられているのはもちろんですが、集めたデータを使わない手はありません。
取得した画像データを分析し、肥料や水、農薬を与えるタイミングを改善。収穫量向上にAIは貢献しています。

また、現在では衛星画像を使用したサービスも展開されており、過去何年間の衛星画像とドローンから取得した画像の比較分析を行い、土壌や農作物の状況、気象データから、作付け量や肥料の分量など適切なアドバイスを提供するサービスも開始しています。そして、農業機械に取り付けたれたセンサーとも連携し農作業を記録、データは溜まり、さらに改善していくのです。

この様に、農業でもアメリカならではのサービスが開始されており便利になって来ています。
改めて、土地ならではのサービスを生み出すことはうまいなと思わされる一方、昔の農家の方はこれらの技術を使うことなく、長年の経験と勘で作業を行っており、この広い農地を守っていたんだなと思うと頭が下がる思いです。

日本でも、ならではの農業とIoTを組み合わせたサービスが始まっています。
技術は日進月歩で発達していますが、その技術を何に使うかが重要です。
実際に様々な現場に足を運んでみるといいアイデアが生まれるかもしれませんね。

今回はこの辺りで。
次回はEmbedded visionについてお話ししたいと思います。

それではまた。
See you soon.

個別相談も承っております。下記よりお申し込みください。

個別相談会申し込み

OTHER COLUMN

MORE  

まこちゃんブログ

NEWS

MORE  

PARTNER

  • Intel
  • Xilinx

お探しの組み込み製品はキーワードで検索!