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ソフトウェアエンジニア、RISC-Vソリューション習得までの道

KUMICOをご覧のみなさまこんにちは。
ソフトウェア開発歴20年エンジニアの私がこの度筆を預かりまして、先日行ってきました米国出張記をお届けいたします。

私自身、2年ぶりの海外出張で、航空券手配やESTA申請などギリギリまでドタバタしての出発となりました。旅行、いえ、出張の準備も前日深夜までかかってしまい、出発当日は寝不足のまま成田空港にたどり着き、機内ではほぼ寝ておりました。

さて、話を本題に戻しまして、そもそも今回なぜ米国へ行ってきたかと申しますと、

sight

今年新たに弊社がパートナーシップを結んだBluespec社の見学と同社製品であるRISC-V開発プラットフォーム「RISC-V Factory」のトレーニング受講が目的です。(Bluespec社は、マサチューセッツ州Framinghamにあります)

ここでBluespec社を簡単に紹介させていただきますと、

Bluespec社は、2015年のRISC-V Foundation創設メンバーのひとつであり、RISC-VプロセッサのIPコアの開発だけでなく、RISC-Vプロセッサを含むシステムを開発するためのツールを提供しています。Bluespec社の製品であるRISC-V Factoryは、オープンソースであるRISC-Vプロセッサを用いる場合に必要な検証機能を提供し、システム開発にかかるコストとリスクを大幅に軽減することができます。

要するに、最近話題のRISC-Vコアを使ってSoCをデザインするのに必要となる開発プラットフォームを提供しているベンダで、RISC-Vが研究の段階から実用の段階に移った現在、最も必要されているものを提供しようとしています。

Bluespec社のミッションは、オープンソースであるRISC-Vを製品化するにあたり必須となるハードウェアとソフトウェアの検証を可能とする信頼性の高い開発プラットフォームを提供することです。RISC-V自体は高い可能性を持っているものの、従来のプロセッサコアと比較して製品化技術が未熟であり、そのギャップを埋めるべくBluespec社は開発プラットフォーム「RISC-V Factory」を開発し、提供しています。

proposition

富士ソフトは、今年Bluespec社の正規販売店となり、「RISC-V Factory」を日本国内のお客様にご紹介するため、今回、連携強化を兼ねて担当である私がはるばる米国までトレーニングを受けに行ったというわけです。

トレーニングは5月に4日間行われ、Bluespec社のCEOとCTOによるRISC-Vアーキテクチャの概論と歴史を学ぶことから始まり、同社製品「RISC-V Factory」の技術的説明を受けました。毎日8時間のセッションで内容はとても濃いものでした。
トレーニングのメインは「RISC-V Factory」でしたため、開発エンジニアが実際にデモを動かし、「RISC-V Factory」を使ったRISC-V SoCの開発の進め方を講義してくれました。

それではこのコラムをご覧のみなさまには特別に「RISC-V Factory」を使うと何ができるかということを2枚のスライド画をもとにお話します。

challenge

objects

  • RISC-V Factoryにはビルド済のRISC-Vコアが用意されており最小限の手順でSoCのデザインに簡単に組み込み可能。

  • AXI Fabric、DRAM、UARTなどのIPとSoCのリファレンスデザインが同梱されており、RISC-V SoCを容易に実現可能。

  • シミュレータが付属しており、FPGA上ではなく、Linuxマシン上でRISV-Vコアとソフトウェアを動作させることができる。

  • GNUのコンパイラとテバッガが付属しており、ソフトウェアの実装と検証が可能。

  • RISC-Vコアのテストベンチもあり、シミュレーションにてRISC-Vコア自体のユニットテストも可能。

  • AESなどRISC-Vコアに対するアクセラレーション機能の追加サンプルが用意されており、SoCのカスタマイズも容易。

要するに、RISC-Vコアに関心があり、まずは調査を進めてみたいと思っていらっしゃるお客様が、容易にスタートできる開発プラットフォームです。

トレーニングでは、実際にLinuxマシンとFPGA評価ボードをJTAGで接続し、FPGA上のRISC-Vコアを動作させ「Hello World!」表示のCプログラムをデバッグするところまで簡単にたどり着くことができました。
まもなくBluespec社から当社へデモ機材も到着予定ですので、実際に日本のお客様へデモをお見せできる日も近いです。

RISC-V SoC開発にご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

ご紹介製品:
Bluespec社製RISC-V開発プラットフォーム

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