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3Dプリンタ(Creality Ender 3 V2 )でAlveoアクセラレータカードのファンアダプタを作成してみた①

はじめに

AMD Xilinx社のパッシブクーリングのAlveoアクセラレータカードを汎用PCに実装したいけどクーリングをどうしようかお悩みではありませんか?当社でも同じ悩みを抱えていたところ、ファンアダプタのSTLデータをとある経路から入手できたので、3Dプリンタを活用してアダプタを自作することにしました。しかし初の試みで思った以上に印刷がうまくいかなかったので、その試行錯誤した結果をまとめてみました。是非参考にしてみてください。
[今回使用したもの]

  • 3Dプリンタ:Creality ender 3 v2

  • スライサーソフト:Ultimaker Cura Ver.4.13.1

  • STLファイル:3CAD等で生成したデータ
    スライサーソフトにてgcodeに変換できる

  • gcode:3Dプリンタで印刷するためのデータ

  • フィラメント(enderシリーズ):3Dプリンタで印刷するための材料

[対象Alveoカード]

  • U50

  • SN1022

[完成イメージ図(UN1022用)]
画像2
※赤と黄色の部分:ファンアダプタ
※水色の部分:サポート (上面部分を印刷するための支え、完成後に取り除く部分)

実際に印刷してみた

  • 1回目
    入手したSTLデータをスライサーソフトで特に設定値を変更せずgcodeを生成して印刷してみました。
    [結果]
    以下のように印刷されました。

画像3
3Dプリンタの材料であるフィラメントは糸状になっていますが、それが途中で切れてしまっていて、最後まで印刷できていませんでした。
そこで、設定値を少しいじってみることに。

  • フィラメントが切れた→フィラメントの引き戻しにより削れてしまったことが原因と考え、「引き戻し最大数」を100から75に変更

  • アダプタの強度が弱い→インフィル密度(印刷物の密度)を上げ、厚さを0.2mmから0.4mmに変更

  • サポートの強度が弱い→サポートタイプをラインからグリッドに変更し、サポート密度を12%から30%に変更

画像4

  • 2回目
    1回目から変更した設定値でgcodeを生成、印刷してみました。
    [結果]
    以下のように印刷されました。

画像5

前回よりアダプタ,サポート強度は上がりましたが、1回目同様にフィラメントが途中で切れてしまったため、最後まで印刷することができませんでした。
1,2回目の結果を受けて設定値をまた少しいじってみました。

  • フィラメントが切れた→サポートが細かすぎることにより引き戻しが多く発生して削れてしまったことが原因だと考え、サポート密度を30%から20%に変更

画像6

  • 3回目
    2回目から変更した設定値でgcodeを生成、印刷してみました。
    [結果]
    以下のように印刷されました。

画像7

大幅な設定値の変更をしていないのに前回よりも早くフィラメントが切れて失敗していました…。さらに側面も以下の写真のように隙間ができてしまっています…。

画像8

そこで、もしかすると設定値ではなく、3Dプリンタ自体(動作環境、各部品等)が悪さをしているのでは!?と考え、再度同じ設定値で3回目の印刷を行い問題が起きていないか調査してみました。
すると、印刷途中でフィラメントを引っ張っている部分から「ガガガッ」と詰まる音がしていました。この詰まる音が出ていた原因は、以下の図のような現象が発生していたためでした。

画像9

「フィラメントを引っ張る際に要する力」を減らすため、定期的にフィラメントを弛ませて印刷をしてみました。※束ねている部分が時々交差してほどきづらくなっており、人の手である程度ほどく必要もありました。

画像10

  • 4回目
    設定は変えずに、フィラメントを定期的に弛ませながら印刷してみました。
    [結果]
    以下のように印刷されました。

画像11

ついに最後まで印刷することに成功しました!!
強度も特に問題はなく、側面に隙間も見られませんでした。最後まで印刷ができない、側面に隙間ができる原因として、フィラメントが一定の量を出せていないことと分かりました。

※ただサポートの強度が強く、アダプタとかなり接着しており、サポートを取り除く際に一部破損してしまいました…注意が必要ですね。

さいごに

3Dプリンタで最後まで印刷できない、とか、特に大きな設定変更をしていないのに印刷物の品質にばらつきが出てしまうなどの症状は、今回発見した要因が悪さをしている可能性があります。この点を意識すると設定変更せずに品質が上がるかもしれません。

今回は「最後まで印刷できること」を目標に試行錯誤をしました。サポートを取り除く際に破損してしまったので、次回はアダプタの品質やサポートの取り除きやすさの向上を目標に設定変更に焦点を当てて印刷してみたいと思います。

※このコラムに記載の製作方法はあくまで弊社で実験的に行ったものであり、必ずしも作製結果を保障するものではございませんので、ご了承ください。

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