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CPU搭載モジュールのメリットはセミカスタム!地震観測器の開発事例をご紹介!

日本は地震大国であり、日常でもよく地震に直面します。2011年3月11日の大地震の記憶はいまだに鮮明に残っています。

地震大国、日本。地震速報にもSOM(CPUモジュール)が活躍

昔は地震が来ても「あ、地震だ」とまったく気にしないことが多かったのですが、3.11以降は携帯電話から鳴り響く緊急地震速報を聞いた途端に背筋が凍る思いです。他国と比べて日本では小さい地震は頻繁にどこか起きています。そしてほぼ数年に一度は大きな地震が起きています。震度5弱以上の地震は2019年に入ってからで7回(8月6日時点)もありました。地震と共に津波も発生する危険性もあり、場合によっては非常に大きい災害となります。現在では通信技術が発達し、前述した通り、緊急地震速報を聞いてわずかな時間ではありますが、少なからず備えることができます。エレベータも地震のP波を感じたら、自動で運転を停止するといった安全機能があります。実はこれらの地震予知、観測システムにもハードウェア部品としてSOM(CPUモジュール)が活用されています。

▼SOM(CPUモジュール)についてはこちら▼
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観測センサーの課題。採用されたのはCPUモジュールによるセミカスタム

私自身は長年CPUモジュールを取り扱っておりますが、過去には全国的に地震観測センサーを設置するという案件がありました。各エリアの正確なデータを収集するために、各地点にセンサーを設置しなければなりません。しかし、場合によっては理想とする観測スポットには物理的に観測センサーの設置が難いこともあります。そういった観測センサー設置における問題点も解決する必要があるため、センサー装置自身が小型、頑丈、防水防塵、低消費電力であることが求められます。設置場所によっては電源供給を行えないこともあり(むしろほとんど無く、ある方が珍しい)、その場合は観測センサー装置に電池を入れなければなりません(太陽光パネルをつけるなどもありますがコストがかかります)。そのために「低消費電力」であることが求められます。その他にも設置のし易い小型性、頑丈さ、ファンレス(動くパーツがあるとMTBFが低くなります)であることが重要となります。勿論、必ず出てくる議題ですが、開発コストも低くしなければならないとなると、必然的にユニットコストを下げる必要があり、なおかつ開発期間も出来るだけ短くする必要があります。本案件のプロジェクトでは市販のコンシューマ向けボックスPCやフルカスタムでの開発を提案しましたが市販のボックスPCはディスコンになることも考えられ、かつ、頑丈性にも欠けるため、NGとなりました。一方フルカスタムとした場合は、開発と検証に要する時間が多大となることが予測され、こちらもNGとなりました。結果的にお客様の要求を満たし、採用されたのはSOMを使って、キャリアボードをカスタムする(セミカスタム)手法です。

時代の発展、IoTとSOMで過去の課題を解決

過去の案件ではSOMの規格がないため、メーカ独自のPin Defineになりますが、現在ではSOMの概念が一般的に受け入れられていますので、現在ではさらにセミカスタムは採用し易くなっております。また、当時は海岸、山頂などのセンサーで得た情報を迅速に低コストでセンターに送ることが困難でしたが、現在ではIoTの応用により、安価な通信方法が増えたため、屋外にも観測センサーを置くことが簡単になりました。地震の観測だけではなく、風速の観測などにもSOMの活躍が期待できます。

▼富士ソフトが提供するSOM(CPUモジュール)製品はこちら▼
https://www.fsi-embedded.jp/industrial-pc/cpu-module/

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