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ASIC設計におけるIPコアの重要性

昨今、スマートフォンに代表されるさまざまな電子機器は、人々の生活を支え便利にしています。これらの機器の心臓部には、ASICやSoCといった半導体チップが使われています。

Apple社が毎年iPhoneの新機種を発表しているように、電子機器の製品ライフルサイクルは短くなっており、短期間で低コストかつ、他社と差別化できるチップ開発への要求はますます高まっています。一方、半導体業界の水平/垂直分業が進むことと相まって、さまざまなI/Fやコントローラーなどが標準化されてプロトコルや規格となっており、それらに準拠する多様なIPが専業ベンダーによって提供されています。

こうした背景から、今では多くのチップベンダーがサードパーティー製のIPコアを自社製品に採用するようになりました。こうすることで、チップ上に必要な機能モジュールのすべての開発を自社で担うことから解放され、エンジニアのコストを削減し、設計リソースを高付加価値な部分に集中することができるようになります。また、チップベンダー自身ですべてのプロトコルや規格に精通する技術者を保有することは現実的には難しいうえに、すべてを自社開発するのではチップの開発期間が延びるだけでなく、不十分な検証によるバグの混入も心配されます。これに対し、高品質なベンダーの製品や実績のあるIPコアを選択すれば、開発期間は短くなり品質においてもより安心できるものとなります。

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現在、IPコアの採用実績の代表として、データセンターではNVMePCIe、イメージセンサーではCSI-2D-PHY、通信では5G対応のeCPRIや Ethernet MAC/Ethernet Swtichなどが挙げられます。
また、トレンドにあるのはRISC-VをベースとしたCPUコアやチップレベルのセキュリティ製品で、これからニーズが増えると予想しています。

今後も新たな規格やプロトコルのリリースや、半導体業界のさらなる分業化によって、IPコアやIPコアの専業ベンダーは増えてゆくでしょう。そうなるとASIC/SoCベンダーのIPコア選択の自由度はさらに高まります。IoT時代の多様なアプリケーションにおいては、さまざまなユースケースに対するニーズが予想され、場合によってはIPコアの組み合わせだけで新製品が生まれるといった新たな市場創出さえ可能となります。そうなると、IPコアの重要性も益々高くなり、さらにはASIC/SoCベンダーのマーケティング力と提案力がより一層試されることになるでしょう。

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