製造業データ利活用

AWSデータ分析基盤を使用し、製造業の各種データ利活用で問題解決を実現します

データ分析とは何か?そのメリット、進め方、分析手法など、その本質を理解しよう

製造業データ利活用 公開日:2025年4月1日

データ分析、上手にできていますか?

「自社でもデータ分析を始めたい」。そんなことを考えながら、どう進めたらいいのか?そもそもなぜやるべきなのか?やったらどんな効果があるのか?そんなことを考えながら先に進めず止まってしまっていませんか?ハードルが高そうな(事実、易しいわけではありませんが)データ分析ですが、手元にあるデータや第3者のデータを活用することでビジネスに有効な気づき(インサイト)を得られる可能性は高まります。今回は、そもそもデータ分析とは何か、その基本から活用のメリット、実践のステップ、代表的な分析手法までを分かりやすく解説します。初心者でも「なるほど!」と納得できる内容としてまとめさせて頂きました。データ活用があたりまえの時代、今こそ一歩踏み出して“データで考える力”を身につけてみませんか?

目次

データ分析とは?

データ分析の定義と概要

データ分析とは、自社の業務に関連して収集した膨大なデータを、整理、加工、統合した上で、そこから有益な情報や知見を導き出すプロセスであり、その結果を新しいビジネス施策の立案や実施のための根拠としたり、ビジネスチャンスの発見に使うことを主な目的としています。昨今注目されている「データドリブン経営」の文脈の中で論じられることが多いもので、先入観や勘に頼らない「定量的、客観的なデータに基づく意思決定(Data-Driven Decision Making)」を実現するための重要な手段になります。

以前から製造業ではセンサーデータを活用した品質管理や保全予測、小売業では購買履歴やPOSデータによる売れ筋商品の特定、金融業では取引履歴や信用スコアの分析など、業種を問わず幅広く応用されています。

データ分析と関連用語の違い

データ分析に関連する用語は、「データ解析」「データマイニング」「データサイエンス」など、様々存在しています。これらは、一般的にはあまり使い分けがされず混用されるケースもありますが、目的や手法において厳密には異なります。「データ分析」との違いをそれぞれの用語について整理したいと思います。

データ分析とデータ解析の違い

「データ分析」は、定量的に収集したデータを分類・整理し、数学的な処理を加えていきながら、その性質や構造を明らかにすることを指します。一方、「データ解析」は、分析によって得られた結果から、論理的に原因や法則性を解明することを目的とします。例えば、売上データを時間帯や商品カテゴリごとに集計するのがデータ分析であり、その結果を基に売上増減の要因を探るのがデータ解析です。つまり、データ分析が「何が起きているか」を明らかにするのに対し、データ解析は「なぜそれが起きているのか」を解明します。

データ分析とデータマイニングの違い

データマイニング(data mining)とは、統計学やAIなどの数学的手法を駆使し、大量のデータから新たなパターンや関係性を発見する技術です。例えば、購買履歴から特定の商品と他の商品が一緒に購入される傾向を見つけ出すことなどを指します。マイニング(mining)とは元々、鉱山から鉱物資源を掘り出していくことをいいますが、まさにデータという資源の中から統計モデルなど、新たな知見を掘り出してくようなイメージです。一方、データ分析は、収集したデータを整理・加工し、そこから有益な情報や知見を導き出すプロセス全般を指します。つまりデータ分析の過程で、データマイニングで得られたパターンや統計モデルなどを活用していくものとして捉えられるかと思います。

データ分析とデータサイエンスの違い

「データサイエンス」は、統計学や情報工学などの多様な数学的分野の手法を組み合わせて、データから有意義な情報を引き出す学問領域全般を指します。データ分析やデータマイニングは、データサイエンスの中で用いられる手法の一部であり、データサイエンスはこれらを包括する広範な概念として捉えられます。

データ分析の目的

ビジネスにおけるデータ分析の最大の目的は、「精度の高い意思決定を可能にし、組織の競争力を高め、確度と再現性の高いビジネス戦略を立案すること」にあります。データによって、属人的な勘や思い込みを排除し、組織全体の判断の再現性と説得力を高めていくことであり、整理すると大きく3点に集約されます。

顧客理解の深化

分かりやすい例として、小売業が挙げられるでしょう。実際の購買データを分析して顧客の嗜好を把握し、どういう属性の人が、どのようなものを、どのタイミングで買うのかを分析することで、販促施策に反映させることができます。データ分析の例でよく使われる、「帰宅時間におむつを買う人はビールを合わせて買う」はバスケット分析と呼ばれるものの1つです。

問題解決の迅速化

データの裏付けがあれば、不足の事態がおきた時に素早く解決に向けて動き出すことができます。例えば、工場のラインで、製造データを蓄積し、それを分析することで、「通常時」と「異常時」のステータスの違いを定義します。それを踏まえて定点観測を続けることによって、不良品の著しい増加など「通常でない」状態がおきた時に、早期対応が可能になります。

経営資源の最適配分

上の2つを踏まえての話になりますが、データ分析によって自社の現状の課題を高い精度で把握することができるようになります。それにより経営戦略の重要な要素である経営資源の最適配分を実現することができるようになります。

なぜデータ分析の重要性が増しているのか

世の中のデジタル化の進展とデータ量の幾何級数的増加

「データ活用」系の議論においてよく言及される話ですが、現代社会は、インターネットやスマートフォンの普及、IoT(モノのインターネット)デバイスの増加等により、デジタル化が急速に進んでいます。これに伴い、世界で生成されるデータ量は爆発的に増加しています。世界経済フォーラムの報告*1では2025年には世界中で作成、取得、コピー、消費されるデータ量が181ゼタバイトにも達すると予測されています。 もちろん、これらのデータすべてが自社で使えるわけではありませんが、要するに自社で集めようと思えば様々な軸のデータを集められるような環境が整ってきており、次のフェーズは、それを、どのように活用していくべきなのか(つまりビジネスに活かせるデータ分析をしていくこと)に移ってきています。

*1 https://jp.weforum.org/stories/2024/05/surude-tani-surusasutenaburuna/

消費者の価値観の多様化

時代とともに消費者の価値観やニーズは多様化しており、かつてのような画一的なマーケティング手法が通用しない時代になっています。自社のユーザーがもつ多様な価値観やニーズを把握していくためにデータ分析の手法が注目されています。

競争の激化

グローバル化や技術革新により、企業間の競争は一層激化しています。​このような環境下で、「データをうまく使えること」は、競争優位性を確立するための重要な要素になっています。データを使った競争力強化の目的は、収益力向上にとどまりません。RPAと組み合わせた従業員の業務時間の削減や、データとAIを組み合わせることによる物流効率の改善など、生産性を大きく向上させることによる競争力の獲得なども注目されています。

IT技術の進化

クラウドコンピューティングやAI(人工知能)、ビッグデータ解析技術の進化により、これまで困難だった大量のデータの処理や高度な分析が容易になり、リアルタイムでのデータ処理や迅速な意思決定ができる環境が、今まで以上に整ってきています。

データ分析を行うメリット

データ分析は、感度の高い企業にとって、自社の成長戦略を支える“経営のインフラ”とも言える存在になっていますが、それらの企業にとってデータ分析には、どういったメリットがあるのでしょうか?ここでは、彼らは、なぜデータ分析を行っているのかを整理します。

データドリブン経営の実現

従来、企業の意思決定は経営者の勘や経験に依存するケースが多く見られました。それらは、実際の実績や結果をベースにしたものであり、それ自体は否定されるものではありません。しかし、VUCA(Volatility【変動性】・Uncertainty【不確実性】・Complexity【複雑性】・Ambiguity【曖昧性】)の時代となった現代において、いち早く、かつ適切な戦略を立案していくためには、客観的なデータによって、時代の変化やユーザー動向をいち早くとらえ、ビジネスの意思決定に反映していく必要があります。それを支えるものがデータ分析であり、その完成された姿がデータドリブン経営となります。

迅速かつ柔軟な意思決定

データ分析は、現場の状況をリアルタイムに把握する手段でもあります。販売データ、在庫データ、顧客の行動ログなどの定量的なデータを素早く取得し、分析、可視化していくことで、ビジネスの現場で起こった変化に即応することが可能になります。従来であれば、データをもっていても、それをもとに意思決定していくまでに長い時間を要することも少なくありませんでしたが、データ分析の環境を整えれば、意志決定の基準も含めて定義することができるため、「異常値」が発生した段階で、すぐに打ち手を施すことができるようになります。
小売業や製造業では、市場動向の変化に素早く対応することがビジネス成否の重要な要素となっています。データ分析やデータ解析、リアルタイムダッシュボードなどの環境を整えることにより、「昨日売れたものが、今日の発注に活かされる」といったスピーディなサイクルが実現できます。

マーケティング効果の向上

データ分析を活用すれば、顧客をセグメントごとに分類し、顧客ごとに最適なタイミングとメッセージでアプローチを行うなど、効果的なマーケティング施策が可能になります。デジタルマーケティングの領域で、コンバージョン率の向上はもちろん、無駄な広告コストの削減にもつながっていきます。

業務効率化とコスト削減

データ分析によって、業務の“見える化”とそれによる業務効率化も可能になります。例えば、製造業では、IoTセンサーを活用して、機械の稼働状況をリアルタイムに監視することで異常検知や予知保全を行い、ダウンタイムの削減と生産性の向上を実現しています。小売業だと、POSデータを活用した需要予測により、在庫管理の最適化を図り、過剰在庫や欠品を防ぎ、効率的な商品供給を実現しています。物流業では、配送ルートの最適化や需要予測に基づく在庫配置の見直しにより、燃料コストや配送時間の削減を図る取り組みなどが行われています。
データ分析を活用したこれらの取り組みにより、人件費や過剰在庫、物流コストなどの削減をおこなうことができます。

データ分析の始め方。どのように進めたらよいか?

ここでは、データ分析をどのように進めたらよいのかを7つのステップにまとめてご説明します。

目的の設定

まずは、「なぜデータ分析をするのか」を明確にすることが重要です。データ分析の目的が曖昧では、データを集めても意味を持ちません。例えば、「売上低下の要因を特定したい」、「新規顧客を増やしたい」、「機械が壊れる前に異常を発見したい」など、ビジネス課題と直結した目的を明文化します。当たり前のようで、意外とできていないケースもあり、よくある例は目的と手段を混同したような場合です。「データ行動データをすべて集めよう」、「部署間で分かれていた顧客データを統合しよう」、などのパターンで、何となく意味がありそうですが、これらはあくまで手段であり、目的ではありません。データを集めたものの、または顧客データを統合したものの、結果何も起きなかったというのはよくある話です。目的はあくまでビジネスインパクトに直結するものにしましょう。

データ収集

目的がはっきりすれば、どういったデータが必要なのかが明確になるため、次のステップとして必要なデータを収集することになります。データ自体は、過去の社内データ(販売実績、顧客情報)だけでなく、外部データ(市場調査、SNS投稿)、IoTセンサーデータなども対象です。データを集める手法も、社内調査、SFAやアクセス解析データなどのツールからのデータ抽出、IoTデータなどが溜まっている各種データベースからのデータ抽出、Webスクレイピングなど多岐にわたります。

データの前処理

収集したデータは、そのままでは分析に適さない場合が多く、フォーマットの統一や欠損値処理、外れ値の除去などのいわゆる「データクリーニング」などの前処理が必要です。データ分析の中でも特に地味なステップで、非常に工数がかかる作業です。一般的に、データ分析プロジェクト全体の中で、前処理に要する工数は約8割を占めるとも言われています。

データの可視化(データビジュアライゼーション)

「クレンジング」されたデータからグラフやチャートなどを使って、データの特徴を「見える化」します。可視化によってパターンや異常値が直感的に把握でき、次の分析ステップをより効率的に行うことができるようになります。ここでは、いわゆるBIツール(TableauやPower BIなど)が最大限活用されます。

データ分析

BI(Business Intelligence)も呼ばれるフェーズで、統計分析や機械学習など、数学的手法を用いてデータの関係性を明らかにします。目的に応じて、回帰分析、クラスター分析、決定木、ABC分析など様々な手法を駆使します。これらの分析手法は、目的を達成するために構築した仮説を元に選択していきます。(詳細は次章以降で解説)。

結果の評価と解釈

得られた結果の妥当性を評価し、目的に照らして意味を解釈し、分析結果を仮説として作成します。誤った因果関係を読み取らないよう注意が必要であり、データサイエンティストなどデータ分析者の価値が最も発揮されるステップです。

提言・報告

最後に、分析結果に基づいて具体的なアクションプランを提案し、関係者に報告します。ストーリーテリングやBIツールによるビジュアル資料を活用することにより、説得力のある説明をすることが求められます。

主要なデータ分析手法

記述統計

記述統計は、データの傾向やばらつきを把握するための基本的手法です。平均値・中央値・最頻値・分散・標準偏差などを使って、データの全体像を数値で表現します。営業実績の月別推移や製造ラインの不良品率など、現状把握によく使われます。

推測統計

記述統計が「現在の状況を要約する」のに対し、推測統計は「標本から母集団の特性を推定する」ための手法です。分析手法として仮説検定や信頼区間、回帰係数の推定などが使われます。製品の品質評価や市場調査などに活用されます。

アソシエーション分析(バスケット分析)

アソシエーション分析は、項目間の同時出現パターンを発見する手法です。典型例が「バスケット分析」で、「レトルトカレーを買う人は福神漬けも買う」といった関連ルールを見出します。小売業での陳列改善やクロスセル戦略構築のために活用されます。

クロス集計

クロス集計は、2つ以上のカテゴリ変数の関係を確認する基本的な集計手法です。例えば「性別×購買商品」などの集計により、特定グループの傾向を明らかにできます。アンケート集計や販促施策の検証に用いられます。

クラスター分析

クラスター分析は、類似性を持つデータをクラスター(Cluster)と呼ばれるグループに分類する多変量解析手法の1つです。顧客セグメンテーションや商品分類、異常検知などに活用されます。多変量解析の中でも視覚的に理解しやすく、教師なし学習の代表例です。近年は購買行動の分類や需要予測、パーソナライズ施策などにも応用が広がっています。クラスター分析には複数の手法があり、代表的なものとして、データを階層構造で分類する手法である階層的クラスタリング、あらかじめクラスター数を指定し、分類する手法である非階層的クラスタリング、データの密集度に基づいてグループ化する密度ベースクラスタリングなどがあります。

決定木分析

決定木分析は、木構造(ツリー構造)を使ってデータを分岐・分類する手法です。特徴量の中から、ジニ不純度・情報利得などの指標を使って、分類効果の高い条件を基準に、順番に木構造の分岐を作成し、最終的に分類や予測を行います。木構造の特徴により、どの条件が結果に影響しているかが視覚的に分かるため、営業活動の優先順位付けや不正検知などで活用され、説明性の高さから現場理解も得やすい分析手法です。

回帰分析

回帰分析は、変数間の関係性を数式でモデル化する手法です。売上と広告費の関係など、ある変数が他にどれだけ影響を与えているかを明らかにします。単回帰分析・重回帰分析・ロジスティック回帰分析など多様な分析手法があります。

単回帰分析

単回帰分析は、1つの説明変数を使って1つの目的変数の関係性を明らかにする統計手法です。例えば「広告費が売上にどの程度影響するか」といった因果関係を数値で示します。ビジネスでは売上予測や費用対効果の分析に活用されます。

重回帰分析

重回帰分析は、複数の要因(説明変数)が目的変数にどのように影響しているかを分析する手法です。例えば「売上は広告費だけでなく、店舗数や気温も関係している」といった複雑な関係を明らかにします。実務では売上予測や需要予測などに広く活用されています。

ロジスティクス回帰分析

ロジスティック回帰分析は、「結果が起こるか否か(Yes/No、購入する/しない)」といった2値の分類を予測する分析手法です。例えば「顧客が商品を購入する確率」を予測する際に用いられます。マーケティングや信用審査、不正検知などで幅広く活用されています。

因子分析

因子分析は、多数の観測変数の背後にある潜在的な事象(因子)を抽出し、データ構造を明らかにする多変量解析手法です。変数間の相関から共通する因子を特定し、複雑なデータを簡素化します。マーケティングや心理調査で、購買動機や態度などの見えない構造を把握するのに活用されます。

主成分分析

主成分分析は、データの事象間の分散(ばらつき)に着目し、相関の高い変数群を統合して、新しい軸(主成分)に再構成するものです。データの次元を削減することで、多変量データを少数の指標に集約し、事象の本質的な構造を可視化することができるようになります。視覚的に分かりやすくなるため、データの傾向を把握する初期分析に適しています。

時系列分析

時系列分析は、過去から未来のトレンドを見通す分析です。売上予測や設備保守スケジューリングなど、時間依存性のあるデータに適しています。移動平均やARIMAモデルが代表例です。

ABC分析

ABC分析は、売上や利益などの重要指標に基づいて商品や顧客をシェアが高い順にA・B・Cの3ランクに分類する手法です。全体の上位20%の商品を「A」、次の30%を「B」、残りの50%を「C」などのように分類します。「全体の売上の80%が全体の顧客や製品の20%から生み出されている」というパレートの法則の考え方を元にした分析方法ですが、ABC分析自体に、区切り方に明確なルールはありません。Aランク商品に重点を置くことで、在庫管理や販売施策の最適化が可能になります。ABC分析は小売業や製造業で広く活用される定番の分析手法です。

グレイモデル

グレイモデルは、不完全で曖昧な情報から将来を予測する手法で、「グレイ(灰色)」は“白(完全な情報)でも黒(不明確な情報)でもない中間情報”を意味します(はっきりしないもののため、グレイと言われています。)。情報が完全ではない状況下でも予測を可能にする点が特徴で、従来の統計手法では扱いにくい不確実性の高い状況下で効果を発揮し、ネットワークにおける異常検知などのセキュリティ領域、製造業における保全活動や需要予測など、様々な業界におけるデータ分析に活用されています。

自己回帰モデル

自己回帰モデルとは、「過去の自分の値(データ)」を使って、今や未来の値を予測する方法です。
簡単に言えば、「今日の売上は、昨日や一昨日の売上の影響を受けているだろう」というように、過去のデータを手がかりに予測を行うのが自己回帰モデルです。自己回帰モデルは、次のような時系列データでよく使われます。

  • 売上や来店者数の予測
  • 気温や降水量の変動パターン分析
  • 株価や為替レートの予測
  • センサーの測定値や生産ラインのデータ分析

特別な変数を用意しなくても、過去のデータだけで予測できるので、導入しやすいモデルです。データに「傾向」や「周期性」がある場合、自己回帰モデルはとても効果的です。

RFM分析

RFM分析とは、個々の顧客を、
Recency(最近の購買日):最後にいつ買ったのか?
Frequency (購買頻度):どれだけ頻繁に買っているか?
Monetary (購買金額):合計いくら購入してくれたか?
の3つの軸で分析するもので、それぞれの頭文字をとって、RFM分析と呼ばれます。「優良顧客」「離反リスク顧客」などを、顧客価値分析の代表的手法です。顧客ごとの購買傾向を客観的に数値化・分類することで、マーケティング戦略を最適化できるのが最大のメリットです。例えば、

  • 優良顧客には「ロイヤルティプログラム」や「限定クーポン」を提供
  • 離反傾向の顧客には「再購入促進キャンペーン」を配信
  • 一度きりの購買客には「リピート誘導施策」を実施

などを、客観的なデータを元にプランニングすることができます。

データ分析手法の選択ポイント

分析手法の一部を上げるだけでもこれだけの分析手法が存在していますが、「どの手法を使えばよいか」は、分析の成否を大きく左右する重要な判断軸です。選定時に押さえるべき3つの観点と具体的な着眼点を紹介します。

観点① 分析の目的に合わせた手法の選定

分析手法を選ぶにあたって、最も基本かつ重要なのが、分析の目的です。目的によって最適な手法が異なります。

  • 現状を把握したい → 記述統計、クロス集計
  • 原因を特定したい → 回帰分析、決定木分析
  • グループを見つけたい → クラスター分析、因子分析
  • 将来を予測したい → 時系列分析、推測統計
  • 関連性・共起関係を見つけたい → アソシエーション分析

目的に合わせた手法を選ばなければ、効果のある分析結果を得ることはできません。初心者がデータ分析を始める際に、すべての分析手法を覚える必要はないかと思いますが、目的に応じて、どの手法を選ぶべきなのかは理解するようにしましょう。

観点② データの種類・量・質に応じた適用可否の見極め

同じ手法でも、データの性質によって適用可否や結果の精度が大きく異なります。例えば、

  • 数値データか、カテゴリデータか → 単回帰分析や重回帰分析は数値変数、クロス集計はカテゴリ変数に適しています。
  • データ量の多寡 → 主成分分析やクラスター分析は大量データに強みがありますが、小規模データでは過学習や誤差が目立つ場合もあります。
  • •欠損・外れ値の影響度 → 決定木分析は外れ値に強い一方で、回帰分析は敏感に反応します。

分析環境の処理能力や使用ツール(Excel, Python, BIツールなど)によっても、手法選択は制限されることがあります。現場のリソースも考慮に入れるべき判断材料です。

観点③ 手法ごとのメリット・デメリットの理解

各分析手法には、得意・不得意があり、万能な手法は存在しません。例えば:

  • 回帰分析は精度が高い一方で、相関と因果を混同しやすいリスクがあります。
  • クラスター分析は顧客セグメンテーションに有効ですが、解釈に曖昧さが残ることもあります。
  • 決定木分析は視覚的に理解しやすい反面、過学習を招きやすい傾向があります。

また、モデルの「説明性」と「精度」はトレードオフになる場合も多いため、分析者(現場担当者 or データサイエンティスト)によって重視すべき観点も変わってきます。

【補足】 複数手法の組み合わせも有効

実務では、1つの手法だけで完結することは稀です。記述統計で現状を把握し、回帰分析で因果を探り、クラスター分析で顧客分類を行うといったように、手法の組み合わせが成果に直結するケースも少なくありません。

データビジュアライゼーションの手法

データの可視化、いわゆるデータビジュアライゼーションは実際にデータの分析を行う過程や分析結果を関係者にプレゼンテーションする際に活用されます。データビジュアライゼーションの手法も、多数存在していますが、その中でもよく使われる手法に絞ってご紹介します。

折れ線グラフ

折れ線グラフは、線形で表現されるため、時系列データの変化や傾向を視覚的に把握するのに適した手法です。データの増減や周期性、異常値の発見にも有効で、売上推移やアクセス数分析などに広く活用されます。

棒グラフ

棒グラフは、カテゴリごとの数値を比較する際に有効な可視化手法です。項目別の差異が一目で分かり、売上構成や顧客数の比較などに活用されます。縦棒・横棒で表現でき、視認性にも優れています。

散布図

散布図は、2つの変数の関係性や相関の強さを視覚的に把握するための手法です。データの分布傾向や外れ値、クラスターの有無を見つけやすく、回帰分析や相関分析の前提確認にも活用されます。

ヒストグラム

ヒストグラムは、データの分布や頻度を視覚化する手法で、連続データを区間ごとに分けて棒の高さで表します。平均値や偏り、ばらつきの傾向を把握しやすく、品質管理や異常検知にも活用されます。

バブルチャート

バブルチャートは、散布図に「バブルの大きさ(サイズ)」という第3の変数を加えた可視化手法です。横軸・縦軸に加えて、項目の重要度や規模感を直感的に表現でき、マーケティング分析やポジショニング分析によく用いられます。

データ分析に役立つツール

クラウドデータプラットフォーム(分析基盤)

大量のデータを効率よく蓄積・処理・分析するためにはクラウド基盤の構築が必要になります。

• AWS(Amazon Web Services)

Amazonが提供するクラウドサービスで、RedshiftやS3などデータ分析向けサービスも充実しています。拡張性が高く、多くの企業が採用しています。

• Microsoft Azure

Microsoftのクラウド基盤。Power BIやAzure Machine Learningとの連携が可能で、分析環境をシームレスに構築できます。

• Google Cloud Platform(GCP)

Googleが提供するクラウドサービスで、BigQueryをはじめとした高速な分析基盤が特長です。

BIツール(データ可視化ツール)

BI(Business Intelligence)ツールは、蓄積されたデータをグラフやダッシュボードで可視化し、直感的にデータを理解できるようにするためのツールです。
主な機能として、データの収集・集計・視覚的表現・レポート作成・共有機能などがあり、非エンジニアでも操作しやすいのが特長です。BIツールとして特に知られているのが、下記のBIツールです。

• Tableau(タブロー)

高度なデータ可視化(データビジュアライゼーション)機能を持つ業界トップクラスの知名度とシェアを誇るツールで、ドラッグ&ドロップ操作で洗練されたダッシュボードを作成することができます。複数のデータソースに対応しており、企業全体のKPI管理にも適しています。

• Power BI

Microsoft製のBIツールで、ExcelやSharePointなどMicrosoft製品との連携に優れており、社内導入がしやすいBIツールです。

• Excel

最も普及している表計算ソフトでありながら、ピボットテーブルやPower Queryなどの機能を活用することで、簡易なBIツールとしても活用可能です。

データ分析ツール

高度な統計解析や機械学習を行うには、専門的な分析ツールが必要になります。

• Python(パイソン)

汎用プログラミング言語であり、分析ライブラリ(Pandas、NumPy、scikit-learnなど)を活用することで強力なデータ処理と分析が可能。オープンソースであり、世界中のデータサイエンティストに支持されています。

•R

統計解析に特化したプログラミング言語。複雑な統計モデルやグラフ描画に強みがあり、学術・研究分野でも多く利用されています。

• SPSS

IBMが提供する分析ソフトで、GUIベースで操作できるためプログラミング不要。回帰分析やクラスター分析なども簡単に実行可能で、金融・医療業界でも多く利用されています。

Webスクレイピングツール

スクレイピングとは、Webサイト上の情報を自動的に取得する技術です。市場調査や競合分析などで、外部データの収集によく使われます。

•Octoparse

ノーコードで使えるスクレイピングツールで、複雑なWeb構造にも対応可能。ビジネスユーザーでも扱いやすい点が特長です。

•ScrapeStorm

AIベースのスクレイピング機能を備えたツールで、eコマース、価格比較などでの活用が進んでいます。

•Import.io

大規模データ収集向けのクラウド型スクレイピングサービスで、API連携も可能です。

データ分析を成功させるための注意点

データ分析を成功させるための注意点は、繰り返し述べてきたように、データ分析はビジネス戦略と密接に結びついた取り組みです。適切に進めれば大きな成果をもたらしますが、注意すべき点を見落とすと、誤った意思決定を導いてしまうリスクもあります。ここでは、分析を成功に導くために押さえるべきポイントを整理します。

明確な目標設定

前述したように、データ分析で最も基本かつ重要なのは、「分析の目的とゴール」を明確にすることです。目的が不明確なまま進めると、どのデータを使うべきか、どの手法を選ぶべきかが曖昧になり、分析が単なる自己満足で終わってしまいますし、そういったケースは非常に多いです。データ分析の結果と、業績向上や業務改善などビジネス課題と直結したKPI(重要業績評価指標)を結びつける視点を忘れないようにしましょう。

データの品質確保

分析結果の信頼性は、元となるデータの品質に大きく依存します。誤入力、重複、欠損値、外れ値といった「ノイズ」をそのまま使えば、精度の低い分析結果しか得られません。データクリーニングは面倒な工程ですが、精度と妥当性を担保するためには不可欠です。

因果関係と相関関係の区別

「相関関係=因果関係」ではない、という点は、データ分析における基本中の基本です。例えば、アイスの売上と日焼け止めの売上に相関があったとしても、それは「夏という季節」という共通因子によるものであり、一方が他方の原因ではありません。仮説検証を行う際は、第三の要因や交絡変数を考慮する必要があります。データ分析を生業にしている人にとっては、当然の話ではありますが、データ分析の結果を活用する側が誤解をしないようにするように配慮する必要があります。

定性的な情報への注目

データ分析が主に扱うのは数値化されたデータですが、それだけは顧客の“感情”や“動機”などの背景は見えてきません。現場での観察、インタビュー、アンケートの自由記述など、いわゆる定性的な情報には貴重な洞察が発見されることも少なくありません。「データ」+「定性情報」を組み合わせながら、定量データだけでは補いきれない「なぜそうなるのか?」を掘り下げる視点が、より高いレベルの課題解決を実現します。

分析結果の評価と改善

データ分析は一度やって終わりではありません。分析結果の妥当性を検証し、改善サイクル(PDCA)を繰り返すことで、分析の精度と組織の意思決定力が高まります。結果に一喜一憂するのではなく、「なぜこの結果になったのか」、「他のアプローチは考えられないか」といった振り返りの視点が重要です。

データ倫理とプライバシーへの配慮

データ分析が進化する一方で、プライバシー保護と倫理的配慮の重要性はますます高まっています。個人情報には氏名や住所だけでなく、位置情報、購買履歴、検索履歴、健康情報、交友関係、思想・宗教観といったセンシティブな要素も含まれます。もちろんこれらすべてを取得して管理するようなケースは存在しないと思われますが、2016年のアメリカ大統領選挙に関連して(ケンブリッジ・アナリティカ事件)、一企業が、Facebook(現Meta)を利用し、政治的プロファイリングにデータを活用したと疑われるような事件も発生しています。つまり、データによって個人にとって重要な判断基準が歪められてしまう可能性も秘めています。データを活用する企業は、高い倫理意識をもった対応が求められます。

業界別データ分析事例イメージ

データ分析は業界によって活用目的も手法も異なります。ここでは、代表的な5業界での具体的な活用イメージと期待される導入効果などをご紹介します。

小売業

購買行動分析による売上最大化、LTV最大化

小売業は以前よりデータ分析がよく活用されている業界の一つです。POSデータ・顧客属性・購買履歴などを統合し、個々のエリアや顧客に最適な施策を展開するようなマーケティング戦略が進んでいます。例えば、バスケット分析により「風邪薬を購入した顧客が同時にビタミン剤も購入している」などのようなパターンを抽出し、その情報を基に関連商品の陳列を見直し、関連商品の売上を伸ばす、などが考えられます。他にも、来店頻度と購買額を元にLTV(顧客生涯価値)を予測し、高LTV顧客向けに限定クーポンを配信。これによりリピート率を改善冴えるなどの取り組みも行われています。

製造業

稼働率と良品率の向上

製造業の現場では、センサーデータやPLC(制御装置)ログを活用し、設備稼働率や不良品率をKPIとしてモニタリングするのが典型的なパターンです。

自動車部品メーカーなどでは、IoTセンサーから取得した振動・温度・電流値をAIで解析し、部品摩耗の兆候を検知し、異常発生に前に予兆アラートを出す仕組みを構築するなどの取り組みが行われているようです。他にも画像処理AIを導入し、目視検査では判別困難だった微細なキズを自動検出することで、不良品率の削減、生産歩留まりを向上させるなどの例もあります。

農業

収量増と良品率向上

農業分野では、気象データ・ドローン撮影画像・土壌センサーなどのデータを組み合わせた“データ駆動型営農”が注目されています。

区画ごとの地温・湿度・日射量のデータを分析し、施肥・灌水のタイミングを自動化し、土壌に合わせた作業の最適化を行うことで収穫量を増やしたり、ドローンで作物の生育状況を定期モニタリングし、早期に病害を検知することで、農薬散布コストをするなどの取り組みが行われているようです。

医療

データによる診療精度と満足度向上

医療分野では、電子カルテや検査データを統合し、再入院率や診療精度を改善するような取り組みが考えられます。
AI画像解析を活用して胸部X線写真から肺がんリスクをスクリーニングすることで、従来は見逃されがちだった初期兆候を自動検出し、診断精度を改善させるような取り組みが行われています。

金融業

リスク管理とパーソナライズ戦略

金融業では、与信スコアリング・不正検出・LTV分析が中核です。

クレジットカード取引データをAIでリアルタイム分析し、不正取引の兆候を即時検知し、不正取引の被害を未然に防ぐなどの取り組みや、口座利用履歴や資産状況から顧客のライフステージを推定し、最適な金融商品をレコメンドすることで、従来型の一律営業から脱却し、商品成約率を向上させるなどの取り組みが行われています。

データ分析の学習方法とキャリアパス

データ分析に必要なスキル

データ分析を行うにあたって前提となるのは、データを「集約する力」、「読み解く力」、「活用する力」の3つの力です。それらを分解すると以下の4つのスキル領域にわかれます。

統計学の知識

データ分析において、平均、分散、相関係数、仮説検定など、統計学の知識は分析結果の信頼性や妥当性を評価するための基礎スキルです。

  • 平均・中央値・分散:データの代表値やばらつきを把握する基本指標です。例えば売上や顧客年齢などの分布特性を把握する際に不可欠です。
  • 相関係数:2つの変数間の関係性を確認する際に用いられます。例えば「広告費と売上」「気温と来店数」のような関係を数値で把握したいときに役立ちます。
  • 仮説検定(t検定・カイ二乗検定など):マーケティング施策の効果測定やABテストでよく使われます。例えば「Aパターンの広告とBパターン、どちらが有効か?」を判断するには、統計的有意差(p値)の理解が欠かせません。
  • 信頼区間:平均値などの推定値にどれだけの幅(不確実性)があるかを評価するために使います。サンプルデータを母集団に当てはめる際には非常に重要です。

プログラミングスキル(Python、R)

PythonはPandas・NumPy・scikit-learnなど豊富なライブラリが揃い、汎用性が高く、Rは統計処理や可視化に強みがあります。どちらも習得すれば分析の幅が広がります。

データベースの知識

PythonはPandas・NumPy・scikit-learnなど豊富なライブラリが揃い、汎用性が高く、Rは統計処理や可視化に強みがあります。どちらも習得すれば分析の幅が広がります。

BIツールの利用スキル

分析した結果を実行に移すためには、データによってステークホルダーを説得する必要があります。その際に、Tableau、Power BIなどのBIツールを使いこなしながら、分析結果を分かりやすく説明することが求められます。

学習方法

近年は、初学者でも始めやすい学習環境が整っています。いくつかご紹介します。

オンライン講座

Coursera、Udemyなどでは、オンデマンドで、自分のペースにあわせて、実務に直結する内容を動画形式で学ぶことができます。

書籍

昨今のデータ分析ブームもあり、書籍でも初学者から上級者まで幅広く、これまで述べたデータ分析に必要なスキルについて学べる書籍が増えています。

資格取得

スキル習得とその証明をあわせる形で資格習得を目指すやり方も考えられます。「基本情報技術者」、「応用情報技術者」、「統計検定」、「データサイエンティスト検定(DS検定)」など、データ分析に関連する様々な資格が存在しています。

データ分析のキャリアパス

データアナリスト

データ収集・可視化・報告までを担い、業務部門の意思決定支援を行う職種。BIツールの活用が中心となります。

データサイエンティスト

高度な分析モデルの構築や機械学習アルゴリズムの実装を担当。ビジネス課題に対して仮説検証型のアプローチが求められます。

BIエンジニア

データ基盤の整備やダッシュボードの構築を担当し、ユーザー部門がスムーズにデータを活用できる環境を作る役割です。

データエンジニア

分析基盤の構築・ETL処理・データパイプラインの整備など、裏方としてデータ利活用のインフラを支える技術者です。

データ分析の世界は急速に進化しており、従来の統計分析やBIだけでは捉えきれない領域へと広がりを見せています。最後に、近年注目されている最新トレンドと、今後の将来展望を整理して、解説します。

トレンド①:生成AIと自動分析(AutoML)の台頭

データ分析の領域で近年の大きな注目を集めているのは、ChatGPTなどに代表される生成AIと、高度な分析モデル構築を自動化できるAutoML(自動機械学習)の普及です。従来はデータサイエンティストにしか扱えなかった予測モデルの構築や自然言語分析が、ノーコード/ローコードで可能になり始めています。Google CloudのVertex AIや、AWSのSageMaker Autopilotは、複雑なモデル構築を自動化し、業務部門主導でのデータ活用を加速させていると期待されています。

トレンド②:拡張分析(Augmented Analytics)

Gartnerが提唱する「拡張分析」は、AIが自動でインサイト(洞察)を提示し、ユーザーが解釈するという新しい分析スタイルです。TableauなどのBIツールにも搭載されつつあり、ユーザーが問いを立てなくても“気づき”を得られる時代が近づいています。

トレンド③:リアルタイム分析とエッジコンピューティング

製造業や物流、金融などでは、リアルタイムデータ分析の重要性が高まっています。これを支えるのがPower BIです。従来はクラウド側で処理していた分析を、IoTデバイス側で行うことで、応答速度が飛躍的に向上。例えば、製造現場での異常検知や、物流ルートの即時最適化などに活用されています。
富士ソフトのエッジAI開発ソリューション

トレンド④:データ活用は“文化”になる

生成AIや様々な領域における自動化の進展、BIツールの進化によって、データ分析がこれまでのような「一部の専門部署が分析を行うもの」という時代は終わりつつあります。今後は、経営・現場・IT部門が一体となってデータを活かす組織文化が求められます。その文化が根付いた時、真のデータドリブン経営が実現することになるでしょう。

まとめ

ここまで述べてきたように、データ分析とは、膨大なデータを整理・加工し、有益な知見を導くプロセスであり、データドリブン経営の中核を担うものです。近年のデジタル化や顧客ニーズの多様化、競争激化により、迅速で客観的な意思決定が求められ、分析の重要性はより一層高まっています。データ分析は顧客理解の深化、業務効率化、収益向上などに貢献し、BIツールやAI、自動化技術の進化によって誰もが活用できる環境も整ってきました。環境が整ってきた中でも忘れてはいけないのは、明確な目的設定、適切な手法選定、データ品質の確保、そして分析結果を行動に結びつける力です。今後は、専門部署だけでなく全社的にデータを活かす文化が、企業の競争優位をつくる源泉となっていくことでしょう。

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