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エッジAIは、データソース(センサーやカメラなど)に近い端末で推論を行う、エッジコンピューティングのひとつです。リアルタイムのデータ処理や解析が可能になり、レイテンシの低減、プライバシーの保護、通信コストの削減などが実現できます。
このエッジAIの典型的な活用事例として、監視カメラの画像解析による異常検知が挙げられます。人工知能が搭載されたエッジデバイスは、監視カメラから収集したビッグデータをリアルタイムで処理し、deep learning(深層学習)に基いて異常行動を検出することが可能です。これにより、問題を未然に防ぐことが可能となります。
また、自動運転(無人運転を含む)も有名な活用事例をして挙げられます。車載カメラやセンサー(IoTデバイス)から収集したデータを、車内に搭載されたエッジAIがリアルタイムで推論します。このデータ処理はGPUなどを活用して高速に行われ、物体の検出が可能となります。
エッジAIの実装により、従来クラウド上(cloud)で行われていたものをエッジで実現することができるようになりました。結果、データの即時性とセキュリティの確保が可能になりました。エッジAIは今後もさまざまな実証実験を通じて、進化と発展を続けていくと期待されています。ここでは、エッジAIの主な活用事例(導入事例)をご紹介します。
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エッジAIの仕組み、そのメリット・デメリット、エッジAIとクラウドAIの違い、その具体的な活用方法や今後見込まれる市場規模など徹底的に解説しています。
近年、エッジコンピューティングとセンサー技術の進化により、自動車は人間の操作なしに自動で走行(無人運転)することが可能性になりました。 車載ネットワークに接続されたセンサーデバイスは、周辺環境からの膨大なデータを収集し、GPUやCPUなどを利用してリアルタイムで高い精度のデータ分析を行い、衝突などの危険を未然に防ぐ判断を行います。 エッジAIは混雑や人物、動体の情報をリアルタイムに解析できるソリューションなのです。
車載カメラやセンサー(ライダー、レーダー、超音波センサーなど)からのデータをエッジAIがリアルタイムで推論し、他の車両、歩行者、自転車、動物などの物体を即座に検出します。エッジコンピューティングが衝突の危険性を評価し、適切な制御(ブレーキやステアリング操作)を通じて衝突を回避するソリューションとなっています。
運転者の状態を監視するためのモニタリングシステムもエッジAIの恩恵を受けています。内部カメラのデータをリアルタイムで推論し、運転者の顔の向きやまばたきの頻度などを監視し、注意力の散漫や眠気を検知します。必要に応じて警告を出し、管理事務所に通知を送ります。また自動運転モードに切り替えるなどの対策も実現されつつあります。
エッジAIは、工場のオートメーションや効率化における重要なソリューションとしてますます普及しています。リアルタイムの判断と自動化された操作により、製造プロセスはより効率的で応用性の高いものへと進化します。 特に製品監視と品質管理で注目されています。深層学習(deep learning)に基いた、エッジ端末上でのリアルタイム画像解析により、異常検知や生産効率の向上が可能となります。
各種IoTデバイス(端末)やセンサーから取得されるデータをリアルタイムで推論することで、エッジAIは機械の異常を事前に検知します。例えば、モーターの振動や温度、電流などのパターンが通常と異なる場合、人工知能はそれを異常と判断し、修理やメンテナンスが必要であると提案します。これにより、大きな時間ロスや高額な修理費用の未然防止が可能となります。
製造業における外観検査では、AIが重要な役割を果たします。エッジAIを用いれば、データを現場でリアルタイムに処理し、製品の微細な欠陥を即座に検出可能となります。これは、品質維持や生産効率の向上につながるため、製造業におけるAI活用の新たな道と言えます。
産業用ロボットは、エッジコンピューティングにより高度な自律制御が可能となります。これにより、ロボットは予測不能な状況にも柔軟に対応でき、生産効率と品質を向上させることができます。これらの結果は近年の実証実験や導入事例からも明らかであり、工場におけるエッジAIの重要性は日に日に増しています。
ウェアラブルデバイスや医療機器が活用されている医療分野では、エッジAIの導入が大きく進んでいます。エッジAIには脈拍数、血液中の酸素濃度、睡眠パターンなどの生体情報がリアルタイムで収集され、その場で健康状態が分析されます。これにより早期診断や適切な治療法の推奨が可能となります。 また、エッジAIの活用は、患者のプライバシーを保護するという重要な課題も解決します。患者のデータはネットワークでクラウド(cloud)にアップロードされることなく、エッジデバイス上で処理されるため、情報漏洩のリスクを大幅に低減できます。
エッジAIは、医療画像(CTスキャン、MRI、X線画像など)の解析に貢献しています。AIは画像をリアルタイムで解析し、病変の早期発見や異常部位の特定に関して医療専門家を支援します。これにより、従来の手法に比べて診断の精度と速度が向上します。
自宅で使用する医療機器(血糖モニターや心電計など)は、エッジAIを活用してデータを解析し、患者の健康状態を継続的に監視することができます。異常が検出された場合には、医療関係者に警告を通知することが可能です。これにより、遠隔地からでも患者の健康状態をリアルタイムで把握することが可能となります。
スマートウォッチやフィットネストラッカーなどのウェアラブルデバイスでは、心拍数、血圧、睡眠パターンなどのユーザーの生体情報をリアルタイムで収集し、エッジAIを用いてその場で解析を行うことができます。異常なパターンが検知された場合には、ユーザーに警告を送信したり、状況に応じて医療専門家に通知したりすることが可能となります。
農業や畜産分野でも、エッジAIの活用が進んでいます。気象情報、土壌状態、作物の成長状況などをエッジAIでモニタリングし、農業の効率化を行います。また土壌、気候、農作物のセンサーデータ解析や画像解析を通じて、栽培管理や病害虫の早期検出が実現できます。
農作物周辺のセンサーからの情報を収集しているエッジAIデバイス(端末)は、土壌の湿度、酸性度、栄養素レベルなどをリアルタイムで監視します。これらの端末は、気象情報も取得し、天候パターンを予測します。これらの情報は、農業者が肥料の施用、灌漑、収穫時期などを決定するのに活用できます。
エッジAIを搭載(実装)した高解像度カメラにより、農作物の病気や害虫を早期に検出します。この早期発見は、収穫量を増加させ、作物の損失を最小限に抑えるのに寄与します。
エッジAIは、トラクターや収穫機などの自動化農業機器の制御に利用されます。GPSと連携することで、これらの機器は農作物を正確に植え付け、肥料を施し、収穫することが可能となります。これには、労働力の節約、生産性の向上、そして農作物の品質保持につながります。
金融分野では、エッジコンピューティングの活用が不正行為の検出やリスク管理の強化に寄与しています。エッジAIはリアルタイムで顧客データを解析し、振り込め詐欺やその他の特殊詐欺の検出に役立ちます。またエッジAIの一つの特長として、データ処理がクラウド上(cloud)ではなくネットワークの中継地点にあるエッジデバイス内で行われるため、データの機密性と高速性、プライバシーの保護が強化されます。
エッジAIはリアルタイムで取引データを分析し、不審なパターンや異常な行動を即座に検出します。これにより、クレジットカード詐欺やATMの不正な取引、振り込め詐欺などを迅速に検知できます。
エッジAIはネットワークの異常行動を迅速に検知し、サイバー攻撃から防衛する役割を果たします。また、エッジデバイスでデータ処理を行うことで、データの機密性とプライバシーが保護され、情報の漏洩などセキュリティが強化されます。
小売業界では、店舗内の監視カメラに映る映像データをエッジAIが瞬時に解析しています。この映像解析は、顧客の行動や店舗の状況を把握できるだけでなく、実証実験を通しマーケティング戦略の策定や在庫管理の最適化にも活用できます。
店舗内のカメラから得られる映像データは、エッジAIによって解析されます。これにより、顧客の購買行動や店内行動把握でき、ビッグデータとしても活用できます。顔認識や行動検知も可能なので、商品配置の最適化や購買を刺激するためのプロモーション戦略立案などに利用できます。
エッジAIは、店舗内の商品棚に設置されたカメラやセンサー(IoTデバイス)からのデータを推論し、商品の在庫状況をリアルタイムで把握します。大量のデータを高速に処理し、在庫が一定量以下になった際に自動的に発注を行うなど、在庫管理の効率化が実現します。
Amazon Goのような無人店舗では、エッジAIが顧客の商品選択を追跡し、レジでの支払いを省略することができます。 また、AI(人工知能)は店舗内のカメラに映る映像を解析し、不審な行動や潜在的な盗難行為を未然に検出します。これらの解析と判定は、遅延を最小限に抑えるため、クラウド上(cloud)のサーバー等ではなく店舗内のエッジ端末で行われます。
エッジコンピューティングは、効率的なリアルタイムのセキュリティと監視システムを実現するために重要な役割を果たしています。セキュリティカメラやセンサーデータをエッジ端末上でデータ処理することにより、異常検知や防犯対策が強化されます。
セキュリティカメラの映像はエッジAIでリアルタイムにデータ処理されます。これにより異常な行動パターンや不審な動きを迅速に検出できます。禁止区域への不正侵入や、通常とは異なる人物の行動、転倒などをすばやく認識できます。
エッジAIは、訪問者の顔認証(顔認識)や他の生体認証(バイオメトリクス)を活用してセキュリティを強化します。このAI(人工知能)は高性能のCPUとカメラやセンサーを使うほど、高速かつ精度の高い解析と推論が可能となります。特定の区域へのアクセスを指定された人のみに限定したり、不正侵入者を特定することができます。
エッジAIは音声認識と音響分析を用いてセキュリティを強化します。これは、ガラスが割れる音や異常な騒音、特定の語彙の使用など、聴覚的な異常を検出するのに使用されます。また、インターネットの接続と音声認識・音声操作が可能なスマートスピーカーにも導入されてい
富士ソフトのエッジAI開発ソリューションでは、お客様が時間を費やして複雑な学習環境を設定したり、最適な導入環境を探す必要はありません。高度な設定や専門的な知識を必要とせず、エンドユーザがエッジAIをすぐに利用開始できるように設計いたします。
また、このソリューションは、必要な設定を自動化し、エッジAIの学習と導入を簡単にします。自動化された設定により、コストと時間を大幅に節約できるため、ビジネスや研究に集中することが可能となります。
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リソースの少ないエッジデバイスでAIを高速実行するためには、OpenVINO™などAIアクセラレーターの活用が不可欠です。これらのアクセラレーターは、屋外での映像解析や大量データの解析といった、エッジAIの弱点を補う役割を果たします。富士ソフトは各チップベンダーと連携し、エッジAIの開発経験を蓄積しており、高速で効率的なAI処理の実現に貢献します。
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