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システム開発会社だからこそできるPMO支援コンサルティングソリューション
公開日:2025年5月19日
注目ソリューション
幅広い対応力で即戦力のPMOをご提供します! Project Butler(プロジェクトマネージャー向けソリューション)が効率化と円滑な業務の運営をサポートいたします
PMOとは、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス/Project Management Office )の略で、個々のプロジェクトを支援することに加え、組織全体のプロジェクトマネジメントを横断的に統制・最適化する専門部門です。
属人的な管理による品質のばらつき、手戻りの多発、部門間の連携不足……。あなたのプロジェクトも、こうした“あるある”に悩まされていませんか? DXやアジャイル開発の加速により、PMの業務負荷は限界に達しつつあります。そんな現場を根本から支え、組織全体のプロジェクト推進力を高める存在が「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)」です。本記事では、PMOの基本から導入メリット、成功の秘訣までを実務視点で徹底解説します。あなたの現場にも、変革のヒントが見つかるはずです。
「そんなつもりじゃなかったのに」「聞いてなかった」——プロジェクト現場では、こうした声が後を絶ちません。部門や担当者間で認識齟齬が生じれば、要件の再確認や仕様変更が必要になり、手戻りが頻発。納期遅延や品質低下につながります。実際、プロジェクト失敗要因は、様々ありますが、「関係者間の情報共有不足」がすべての起点なるケースは少なくありません。
「○○さんのプロジェクトはうまくいくけど、△△さんの案件は毎回トラブルになる」──そんな声が聞こえたら要注意です。属人的なプロジェクト運営は、一部のベテランのスキルや経験に依存しがちで、プロジェクト品質のばらつきを生み出します。再現性や引き継ぎ性に乏しく、組織としての成長も妨げられます。明確なルールや手順が存在しないプロジェクトでは、属人性の弊害が明確になっていきます。
近年のプロジェクトマネージャー(PM)は、品質管理や進捗管理だけでなく、課題対応、調整業務、報告資料の作成、部門間の折衝など多岐にわたる業務を一手に担っています。特にDX推進やアジャイル開発の浸透により、PMに求められるスキルと対応範囲はますます広がっています。その一方で、業務が肥大化することで本来注力すべき「意思決定」や「チームビルディング」に十分な時間を割けなくなる現象が起きています。PMの過重業務によるプロジェクト失敗のリスクも指摘されて久しい状況になっています。
システム開発やDXの推進では、開発部門だけでなく、営業・企画・運用・法務など、複数部門の連携が欠かせません。しかし、部門間で目的意識や言語、優先順位が異なると、認識のズレや合意形成の遅れが発生し、プロジェクトは簡単に停滞します。
アジャイル開発、DevOps、クラウドネイティブ、生成AI──技術と手法は日々進化しています。しかし、現場では「日々の業務に追われてトレンドを追う余裕がない」という声も少なくありません。その結果、時代遅れのプロセスや非効率な管理手法が温存され、スムーズなプロジェクト進行ができず、生産性の低下を招くケースは少なくありません。
これまで述べてきたように、現在の開発現場では、システムへの要求が複雑になるにつれ、「コミュニケーション不足」、「属人的な進め方」、「手戻りの多発」、「部門間の連携不足」「最新技術への対応遅れ」など、多くの課題が同時多発的に発生しています。こうした混乱を整理し、それを仕組みに変えるのがPMOの本質的な役割です。
PMO(プロジェクトマネジメントオフィス/Project Management Office)は、複雑化するプロジェクトを成功に導く“頼れる右腕”として、国内外の多くの企業で導入が進んでいます。
富士ソフトが提供する「開発会社のPMOコンサルテーションサービス」 Project Butlerでは、煩雑な進捗管理や品質管理・会議体運営・ドキュメント整理を代行し、PMが本質的な意思決定に集中できる環境を実現しており、属人化を防ぎ、プロジェクトの標準化・再現性向上に寄与しています。Project Butlerは、開発会社として長い蓄積をもつ富士ソフトのエンジニアがプロジェクトに参画するところに大きな特徴があり、開発者目線で課題の指摘や改善策の実行が支援できる開発プロジェクト伴走支援方のPMOサービスになっています。
適切な形でのPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の導入は、単なる支援体制の整備にとどまらず、組織全体のプロジェクト推進力を底上げし、変化に強い体制を築く第一歩となります。
本記事では、「PMOとは何か?」という基本的な疑問から、その役割、導入メリット、成功事例、導入時の注意点、そして最新トレンドまでを、体系的かつ実務目線で解説していきます。
あなたのプロジェクトが、属人化・手戻り・非効率な管理に悩まされているなら、それはPMOの出番かもしれません。PMO(プロジェクトマネジメントオフィス/Project Management Office)とは、プロジェクトの横断的な支援と統制を担う専門組織です。ただの事務局ではなく、プロジェクトの品質・進捗・リスクを可視化し、現場と経営をつなぐ中核的な存在です。
本記事を読むことで、以下のようなポイントが明確になります:
また、「形骸化しないPMO」を定着させるための運用のヒントも提供します。
プロジェクトの成功率を上げたい、組織全体の管理品質を底上げしたい、経営戦略と現場をつなぎたい──そんな思いをお持ちの方にとって、本記事は「PMOのすべて」を解き明かす一冊のガイドブックになるはずです。
PMOとは、Project Management Office(プロジェクトマネジメントオフィス)の略称であり、個々のプロジェクトを横断的に支援・統制する専門組織です。一部では「報告資料をまとめる事務局」と誤解されがちですが、実際のPMOは、組織のプロジェクト成功率を底上げするための“司令塔”ともいえる存在です。
PMOの役割は多岐にわたります。進捗・課題・品質・コストなどの横断的なデータを収集・可視化し、関係者との調整・合意形成を主導します。また、標準化されたプロセスやテンプレートの提供により、属人化しやすい個々のプロジェクト運営を仕組み化し、再現性のある円滑な管理体制を実現します。
また、PMOは個々のプロジェクト単位の支援にとどまらず、企業戦略とプロジェクト実行の橋渡し役としても注目されています。近年ではEPMO(Enterprise PMO)と呼ばれる全社戦略と連動したPMOも増加中です。
混同されやすいこの2つですが、本質的な違いは“個”と“組織”の視点にあります。
まずPM(プロジェクトマネージャー)は、特定のプロジェクトにおける目標達成に責任を持つ存在です。予算・品質・スケジュールの達成に向けて、プロジェクトチームをリードしながら日々の意思決定や進捗管理、品質管理を行うことで円滑なプロジェクト進行に責任を持ちます。開発部門や顧客との密な調整が求められる、まさに実行部隊の司令官です。
一方でPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)は、個々のプロジェクトを横断的に支援し、組織全体のプロジェクト管理能力を底上げする専門組織です。標準化、進捗の見える化、リスク管理、ツール導入、教育などを通じて、全体最適を実現します。
PMOには大きく分けて「全社的PMO(EPMO)」と「プロジェクト内PMO」の2つの形態があります。
全社的PMO、EPMO(Enterprise PMO)は経営戦略に基づき、組織全体のプロジェクトポートフォリオを俯瞰・最適化し、標準化やリソース配分、リスクマネジメントを担う戦略的な部門です。特にDXや中期経営計画を推進する企業では、その重要性が増しています。
一方で、プロジェクト内PMOは、特定プロジェクトの進捗管理・課題管理、ドキュメント整理などを支援する現場寄りの存在。PMの業務負荷を軽減し、実行力を高めることが目的です。
プロジェクトマネージャー(PM)は、本来意思決定とリーダーシップに集中すべき重要な役割です。しかし実際には、進捗の取りまとめや会議調整、報告資料の作成など、煩雑な事務作業や情報収集に多くの時間が割かれているのが現実です。
ここでPMOの導入が真価を発揮します。PMOは、進捗管理・課題の整理・関係者間の情報連携などを一手に引き受けることで、PMの業務負荷を軽減。意思決定に必要な情報をタイムリーに提供し、判断のスピードと精度を高めます。
複数のプロジェクトが同時並行で進行する中で、「部門ごとに管理方法がバラバラ」「進捗の定義が統一されていない」といった課題は少なくありません。こうした状況では、経営層や他部門からの状況把握も困難となり、全体最適が実現できません。
PMOの導入によって、プロジェクト管理のルール・ツール・テンプレートを統一し、全社横断での標準化が可能になります。各プロジェクトの状況が共通の指標で把握できるようになり、集約・分析・判断のスピードと正確性が大幅に向上します。
また、標準化は業務の属人化を防ぎ、誰が担当しても一定の品質・効率を保てる仕組みの構築にもつながります。効率的なレポーティングやリスク対応の自動化も可能となり、結果として管理コストの削減にも寄与します。
プロジェクトの失敗は、必ずしも技術やスキルの問題だけではありません。見落とされたリスクや初動の遅れが、重大なトラブルを引き起こす原因になることも多いのです。
そこで有効なのが、PMOによる第三者的・客観的な視点からのリスク監視です。PMOはプロジェクト外部の立場から情報を集約・分析し、進行中では気づきにくいリスクの兆候を早期に察知します。属人的な判断に頼らず、標準的な評価軸を用いたリスクアセスメントにより、冷静かつ精度の高い分析が可能になります。
さらに、問題が発生した際にはPMOが関係者を巻き込んで対応策の検討をリードし、解決に向けた実行支援を行います。複数プロジェクトの知見を活かしたベストプラクティスの提供も、PMOの大きな強みです。
トラブルを未然に防ぎ、起きた問題には迅速に対応する——PMOはまさに、プロジェクトの“安全装置”として機能するのです。
プロジェクトは単なる作業の集まりではなく、経営戦略を具現化する手段です。だからこそ、各プロジェクトの目標が企業全体の方針と整合し、円滑に進行しているかを確認し、継続的に見直す仕組みが求められます。
PMOは、経営と現場の中間に立ち、戦略と実行をつなぐハブとして機能します。プロジェクトの優先順位を可視化し、リソースの最適な配分を推進することで、組織全体の生産性を最大化します。
戦略に沿ったプロジェクト運営と、横断的な資源活用の両立を実現できることこそ、PMOが経営視点からも注目される理由です。
PMOは多くのメリットをもたらす一方で、導入・運用にはいくつかの注意点もあります。
PMOの設置には、専任人材の人件費やプロジェクト管理ツールの導入・運用コストといった一定の投資が必要です。また、PMOを担える人材は高度な調整力とマネジメント知識が求められるため、社内での確保や育成が難しいという声も多く聞かれます。導入にあたっては、目的や期待効果を明確にし、段階的に体制を整えていくことが現実的です。
PMOを導入する際は、既存の組織体制や役割分担との調整が不可欠です。これまで部門ごとに独自の方法で進めていたプロジェクト管理に、横串を通す形でPMOが関与することで、現場に戸惑いや抵抗が生じるケースもあります。
また、PMOとPM、プロジェクトメンバー間のコミュニケーションが不足すると、「PMOは何をしているのか分からない」「管理されているだけ」といった不満を招くおそれもあります。これを避けるには、PMOの役割を明確に伝えると同時に、現場の声に耳を傾け、信頼関係を構築することが重要です。
PMOを“外から来た組織”ではなく、“共にプロジェクトを成功に導く仲間”として定着させる工夫が求められます。
PMOを導入しても、PM(プロジェクトマネージャー)との役割分担が曖昧なままでは、業務の重複や責任の押し付け合いといった問題が生じかねません。たとえば、進捗管理や報告資料の作成をどちらが担うかが不明確だと、非効率や混乱の原因になります。
そのため、PMOとPMの関係性は「補完と協力」が基本です。PMは現場の意思決定と推進を担い、PMOは情報整理やプロセス整備、関係部門との調整を支援するなど、明確な役割設計が不可欠です。
また、日常的なコミュニケーションの質も重要です。PMOが一方的に管理・指示するのではなく、PMの状況や課題を理解し、柔軟に対応することで、信頼関係と相互理解が深まります。
PMOを導入すればすべての課題が解決するわけではありません。PMOはあくまでプロジェクトを支援・統制する仕組みであり、導入しただけでプロジェクトが自動的に成功するわけではありません。
また、PMOの役割が曖昧なまま導入されると、過大な期待を抱く可能性や、「何をしてくれるのか分からない」「現場の足かせになっている」といった不満や混乱を招くこともあります。
「PMOは結局、何をしているのか?」——この問いに明確に答えられる人は意外と少ないかもしれません。
PMOの役割は多岐にわたり、支援・統制・育成の3つの軸に集約されます。
支援の役割では、PMの進捗管理・ドキュメント整理・会議運営を代行し、現場の負荷軽減を図ります。統制の役割では、プロジェクトの情報を横断的に集約し、リスクや遅延の兆候を早期に検知。組織全体の意思決定に資する情報を提供します。そして育成の役割では、プロジェクトマネジメントスキルの標準化・定着に向けた研修や仕組みづくりを担います。
PMOが実際にどう動くかは、組織の規模や成熟度によって異なります。この後の章では、具体的な職種ごとの役割(アドミニストレータ/エキスパート/マネージャー)や、活動スタイル(支援型/管理型/指揮型)について詳しく解説していきます。
PMOアドミニストレータは、プロジェクト運営における事務・情報管理の専門職です。主な役割は、進捗・課題・リスクといったプロジェクトデータの収集・更新・整理を行い、常に最新情報がプロジェクトチームに共有されるように保つことです。
また、会議のスケジューリングや資料作成、議事録の記録・展開、タスクのリマインドなども担い、PMが意思決定に専念できる環境を整えます。さらに、経費処理や勤怠管理などの事務的なサポートも対応範囲に含まれます。PMOアドミニストレータは縁の下の力持ちとしてプロジェクトを支えます。
PMOエキスパートは、プロジェクトマネジメントの質を組織全体で底上げする役割を担います。進捗管理・リスク対応・成果物レビューなどのプロジェクト管理プロセスやルールを策定・標準化し、全社的な再現性と効率性を確保します。
さらに、テンプレートやガイドラインの作成・管理、プロジェクト管理ツールの導入・運用支援も担当し、現場が使いやすい仕組みづくりを行います。加えて、PMやメンバーを対象とした研修・教育も行い、実務スキルの底上げを図ります。
現場の混乱をルールと支援で整え、成功の型を広げることが、PMOエキスパートの役割です。
PMOマネージャーは、PMO全体を統括し、戦略的に組織を運営するリーダー的存在です。PMOとしての方針や活動計画の策定し、組織の経営戦略と整合させながら、どのような支援をどこまで行うかを明確に定義します。
そのうえで、アドミニストレータやエキスパートなどPMOメンバーの育成・評価・マネジメントを行い、プロジェクトチームとしてのパフォーマンス最大化を目指します。
また、プロジェクト群全体の状況を俯瞰し、安定的な運営を実現することも大きな役割の一つで、経営層への定期的な報告・提言を通じて、戦略と現場をつなぐハブとして機能します。
PMOの活動スタイルは、組織の成熟度やニーズに応じて大きく3つに分類されます。
支援型PMOは、現場のPMからの依頼に応じて必要な情報やノウハウを提供する“相談役”のような立ち位置です。進捗の整理、課題管理、ツールの使い方支援、テンプレートの提供などを通じて、PMの業務負荷を軽減します。
現場の自律性を尊重しながらも、必要な時にすぐ頼れる存在として、柔軟かつ即応性の高いサポート体制を築けるのが特長です。
管理型PMOは、各プロジェクトの進捗・コスト・リスクなどの情報を体系的に収集・分析し、全体の整合性を保つ役割を担います。共通のルールやテンプレートをもとに、プロジェクト状況を可視化し、偏りや問題の早期発見につなげます。
また、課題が発生した場合には分析結果に基づいてPMへフィードバックを行い、改善策の提案や展開も支援します。現場の自由と全体最適をバランスよく調整するのが、この型の強みです。
指揮型PMOは、PMO自らがプロジェクト運営に直接関与し、計画立案から実行・管理までを主導するスタイルです。PMOがPMの機能を代行または補完し、明確な指示や判断を下すため、意思決定のスピードと一貫性が強化されます。
特に、組織横断の重要案件やトラブル対応中のプロジェクトなど、強い統制が必要な場面で有効に機能します。現場の混乱を抑え、プロジェクトを確実に軌道へ戻すリーダー的存在です。
まずは、「なぜPMOが必要なのか?」を明確にすることが出発点です。
など、組織内で起きている課題を定量・定性の両面から可視化しましょう。
支援型・管理型・指揮型のどれが必要か?PMの負担軽減か、プロセス標準化か? PMOに何をしてもらいたいのかを具体的に定義します。
リソースが足りない場合は、外部コンサルティングの活用も選択肢に。 人材確保やスキルギャップの有無を検討し、導入スピードとコストのバランスを見極めます。
PMOの役割は既存組織に影響を及ぼすため、PMや部門責任者との認識合わせが重要です。
いきなり全社展開せず、まずは限定的なスコープで試験運用し、効果・課題を評価します。成果やフィードバックをもとに改善を加えながら、スムーズに全体展開につなげます。
ツールやプロセスを展開した後は、継続的な教育・改善活動が鍵です。 「PMOがあるのが当たり前」という組織文化をつくることで、真に機能するPMOへと進化します。
PMOの導入実績がない企業が、いきなり、自力でPMO自社に浸透させるのは非常に難しいのが現実であり、PMOコンサルティング会社に相談するのが現実的な選択肢になります。その際、どのような視点でPMO会社を選べばよいのでしょうか?
PMOコンサルティング会社を選ぶ際、自社の業界での実績があるのかはもちろん、多様な業界やプロジェクト規模での実績があるのかも確認しましょう。IT・製造・金融・通信など、異なる業界のPMO支援経験がある企業は、状況に応じた柔軟な対応力を備えているケースが多いです。
また、独自のノウハウを保有しているかも重要な判断基準です。自社の状況に応じたPMOの立ち上げ・運用モデルを体系化して提供できるかどうかで、支援の質は大きく変わります。アジャイル、ハイブリッド型、EPMOなど、最新のプロジェクトマネジメント手法に精通していることも現代のPMOには欠かせません。
自社の業務や課題にどれだけ深く寄り添ってくれるかという点も重要です。たとえ豊富な実績があっても、テンプレート的な支援しかおこなえない会社では、本質的な問題解決にはつながりません。そういった意味で、開発案件では、自社でどれだけ開発に関する具体的ノウハウがあるのかなどもPMOコンサルティング会社を選ぶ上で重要です。
また、ヒアリングを通じて現場の声を丁寧に吸い上げ、企業の文化や意思決定構造、課題の本質を的確に捉える力もPMO支援会社に求められる重要な様相です。なかなか可視化して図ることが難しい部分ではありますが、形式ではなく実態に即した提案ができるかどうかが信頼の分かれ目となります。
加えて、組織ごとに異なる成熟度や制約条件を踏まえ、段階的な導入や柔軟な運用設計を提案できる適応力も欠かせません。画一的でなく、企業ごとの“最適解”を導けるパートナーを選ぶことが成功への近道です。
PMOコンサルティングにおいて、優れたコミュニケーション能力と連携体制の構築力は極めて重要です。どれほど高度な知識を持っていても、現場や経営層との意思疎通がうまくいかなければ、導入は形骸化し、定着には至りません。
理想的なパートナーは、専門用語に頼らず、複雑な内容をわかりやすく伝える力を持ち、相手の立場や関心に応じて柔軟に対応できるコンサルタントです。また、PM、部門リーダー、経営陣との間を橋渡しし、組織内でスムーズな情報流通を促すファシリテーター的な役割も期待されます。
さらに、導入後のフォロー体制や、緊急対応時のサポート体制など、連携の持続性と安心感のある体制づくりも重要な評価ポイントになります。
PMOコンサルティングを依頼する際は、価格だけで判断するのではなく、提供される価値と成果を踏まえた費用対効果の観点で比較することが重要です。支援内容が曖昧なままでは、導入後に「期待していた支援が受けられない」といったミスマッチが起きかねません。
そのため、契約前に成果物の範囲、対応可能な業務、支援期間、サポート体制などを明確にしておくことが大前提となります。また、追加費用の発生条件や成果に応じた課金体系なども事前に確認し、リスクを最小化することが求められます。
費用が多少高くても、成果に直結する支援や社内定着まで伴走してくれるパートナーであれば、最終的なROIは高まる可能性があります。価格と効果のバランスを見極めましょう。
アジャイル(Agile)開発では、計画通りに進める従来型の管理手法とは異なり、変化への迅速な対応とプロジェクトチームの自律性が重視されます。そのため、従来型のPMOでは介入しすぎて現場の柔軟性を損なうリスクもあります。
そこで注目されているのが「アジャイル(Agile)開発におけるPMO」です。これは、ガバナンスや標準化を維持しつつも、スクラムやカンバンなどを介して開発現場と並走し、障害の排除やナレッジ共有を支援する役割を果たします。
アジャイル(Agile)開発におけるPMOは、ツール導入やベロシティ分析、リリース計画支援などを通じて、自律的なプロジェクトチーム運営を促進しながら組織全体の整合性を確保するハブとして機能します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、単なるIT導入ではなく、業務プロセスやビジネスモデルそのものを変革する取り組みです。その実現には、複数部門・複数プロジェクトを横断し、戦略的に推進できる統制機能が欠かせません。
その中で、PMOが果たす役割が、これまで以上に拡大しています。DXの全体像を把握し、優先順位の整理、共通基盤の整備、リソース配分の最適化などを担うことがPMOに求められるようになってきました。また、変化に対応しながら組織横断で調整・推進する中立的な存在として、PMOはDX成功の“裏方”ではなく“推進エンジン”となりつつあります。今後は、経営層と開発現場をつなぐ戦略的なポジションとして、より高度な役割が求められるでしょう。
近年、PMOに対する期待は単なるプロジェクト管理の枠を超え、“専門知識×マネジメント”のハイブリッド型人材・機能が求められるようになっています。これがいわゆるPMOの“X”化です。
たとえば、セキュリティ、法務、AI、サステナビリティ、データ分析など、専門領域の知見を備えたPMOが、プロジェクト実行における実務支援や判断を担うことで、より現場に根差した実効性のある支援が可能になることが期待されています。
また、専門家としての信用があることで、ステークホルダー間の調整や提案内容への説得力も高まります。PMOは単なる「調整役」から、「専門的助言を通じて意思決定を支援する戦略人材」へと進化し始めています。
近年注目されている「シェアードリーダーシップ」は、特定の個人にリーダーシップを集中させず、チーム全体で役割を分担しながら成果を目指すアプローチです。この考え方は、複雑化・多様化するプロジェクト環境において非常に有効であり、PMOとの親和性も高まっています。
PMOはこの中で、複数のプロジェクトメンバーがリーダーシップを発揮できるような環境づくりを支援します。たとえば、情報共有の促進、意思決定の透明化、責任範囲の明確化などを通じて、チーム全体の自律性を高めます。
また、特定のリーダーに依存せず、組織全体でマネジメントスキルを平準化していくことで、変化に強い柔軟なチーム運営が実現できます。
PMOとして活動していくために資格は必須ではありませんが、自社でPMOの導入を検討していく際の基礎知識を身につけることはもちろん、プロジェクトマネジメント全般のスキルの底上げを図るのに有用なものが多数ありますので、ここでご紹介させていただきます。
認定団体:一般社団法人 日本PMO協会(NPMO)
PMO業務に特化した日本独自の民間資格であり、PMOに関する資格の先駆け的な資格です。NPMO認定のPMOスペシャリスト認定は、ランクアップ制度があり、PMOの基礎知識を証明する資格である「PMOスペシャリスト(★)™ 」と、PMOの知識と技術を証明する資格(PMOマネジャーレベル)の「・PMOスペシャリスト(★★)™」の2つがあり、現在、より高度はスキルを証明するランクである「PMOスペシャリスト(★★★)™」の準備も進められています。
認定団体:PMI(Project Management Institute)※国内ではPMI日本支部
世界標準のプロジェクトマネジメント知識体系(PMBOK)に基づく資格であり。プロジェクトマネジメントに関する資格の標準として広く認知されており、IT・建設をはじめとする多くの業界で認知度の高い資格です。日本でも企業内PMO要員の評価指標として広く活用されています。
認定団体:IPA(情報処理推進機構)
IT分野におけるプロジェクト管理力を評価する国家資格。PMO人材の基礎力証明としても評価されるため、SIer、情報システム部門のPMO候補者に向いた資格です。
認定団体:特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)
現場のプロジェクト運営支援や、PMO実務担当向け。文書管理・進捗管理・課題対応などの基本スキルを体系的に学ぶ資格です。PMCも複数のステップアップが設定されており、「プロジェクトマネジメント・コーディネーター」、「プログラムマネジャー・レジスタード」、「プログラムマネジメント・アーキテクト」など、自分のステージに応じた資格が用意されています。
PMOは、単なる事務局や管理部門ではなく、プロジェクトの成功確率を高め、組織全体のマネジメント力を底上げする戦略的機能です。属人的な運営に限界を感じている、プロジェクトの品質にばらつきがある、経営戦略との整合が取れていない——そんな課題を抱える組織こそ、PMO導入の恩恵を受けられます。
ただし、PMOは導入しただけで機能するものではありません。自社の課題や文化に合わせて適切な設計・運用を行い、現場と経営の橋渡し役として定着させることが成功の鍵です。
まずは現状を見つめ直し、「うちにとっての最適なPMOとは何か?」を考えることから始めましょう。必要に応じて、外部の専門家と連携しながら、段階的に構築していくアプローチが有効です。
“見積もりがほしい”、”こんなことはできるのか?”、”詳しい実績がしりたい”、”この技術は対応できるのか?” そんな時は、質問だけでも結構です。お急ぎの場合も迅速に対応させて頂きますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
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