μQsevenとは
μQseven(マイクロQseven)とは、SoM(System on Module)規格であるQsevenの小型派生で、70×40mmの超小型フォームファクタを特徴とするコンピューターオンモジュール規格です。Qseven(70×70mm)と同じく、組み込み技術の標準化団体SGeT(Standardization Group for Embedded Technologies)が管理しています。
μQseven最大の特徴は、電気的な仕様(SPEC)がQsevenとまったく同じでありながら、基板サイズがおよそ半分(70×40mm)に小型化されている点です。これにより、Qsevenで培った設計・ソフトウェア資産を活かしながら、さらなる小型化・省スペース化を実現できます。コンパクトな機器や、細長い形状の筐体に組み込むユニットに適した規格です。
μQsevenモジュールも単体では動作せず、用途に応じて設計したキャリアボード(ベースボード)に装着して使用します。グラフィック・サウンド・ストレージ・ネットワーク・USBなどの信号は、Qsevenと同様にMXMコネクタを介してキャリアボードへ伝達されます。キャリアボードの設計者は、製品に必要なI/Oインターフェースだけを選んで実装できます。
Qsevenとの違い
μQsevenとQsevenは、電気的な仕様は共通で、異なるのは基板サイズのみです。
- Qseven:70×70mm。標準サイズで、より多くの実装スペースを確保できる。
- μQseven:70×40mm。電気仕様は同一のまま、サイズをおよそ半分に小型化。
搭載できるCPU
Qsevenと同様、低消費電力のプロセッサが中心です。一般的にはTDP 10W程度までのCPUが搭載され、Intel系ではAtomクラス、ARM系ではNXP i.MX6(ARM Cortex-A9)やCortex-A53コアを搭載した製品などに対応します。
主なインターフェース
キャリアボードとの間で、PCIe、USB、Gigabit Ethernet、Serial ATA(SATA)、DisplayPort、LVDS(ディスプレイ)、High Definition Audio、SDIOなどのインターフェースを伝送できます。電気仕様がQsevenと共通のため、対応インターフェースもQsevenに準じます。
μQsevenのメリット
- 超小型・省スペース:70×40mmとQsevenのおよそ半分の基板サイズで、小型機器や細長い筐体に最適です。
- Qsevenとの互換性:電気仕様が同一のため、Qseven向けの設計・ソフトウェア資産を流用しやすい。
- 低消費電力:低TDPのCPUを採用し、バッテリ駆動・省電力が求められる機器に適します。
- 高い堅牢性:オンボードメモリは振動・衝撃に強く、産業用途に適します。
- 開発効率:難易度の高いプロセッサ周りの設計をモジュールに任せ、キャリアボードのみを設計すればよいため、開発期間とコストを削減できます。














